落葉樹の落ち葉が目につくようになった。
あんちゃんと昨年歩いた時、
来年の今頃、あんちゃんはいないんだろうか。あんちゃんのいない秋に、来年はなるんだろうか。
と思いながら、散歩をしたことを思い出す。
8月下旬に倒れて、あんちゃんがいなくなる、と言われたのは9月になってから。
おそらく播種してると言われたのが10月。
だから、秋、冬、春の杏と歩いた散歩道はよく思い出す。
落ち葉を踏むサクサクとした音は杏と歩いていたから、日常だったけど、今はもう、落ち葉を踏むことは、ほぼない。
落ち葉が沢山あるところにわざわざ行かないから。
杏が行くから、行ってたって、思う。
あんちゃんがいたからこその、彩られた日々が、それを日常としてくれたのは、あんちゃんだったのね、と思う。