杏。14歳。インスリノーマに。私は肺マック&IBSに。

インスリノーマ罹患中の犬のこと、虹の橋に行ってしまった今は、私のペットロス、基礎疾患のコトが多い。

気付けなかった異変

遡って、思い返してみる。

これをすると、泣けてしまうのだけれど、インスリノーマの異変として、もしかして、アレはインスリノーマだったのかも、といったようなことを記したいと思います。

 

今14歳の杏。

多分、9歳頃からフードの偏食?好み?が出てきて、沢山食べたり、ある日パッタリと食べなくなったり…

トッピングをしたり、フードを変えたりしていて、都度獣医さんに相談してきたものの、体重が減ってない、血液検査の結果問題ないから、大丈夫。

という日々を過ごしてくること数年。

そして今。

 

2020年秋頃、杏の口臭がキツくてたまらず、口の中を見たら出来物が。

結果、エプリスという良性の出来物でした。

そこから2020年冬頃、身体検査をしましょうと、血液検査、内臓エコー、レントゲンを撮りました。

この時、血液検査の結果、血糖値が少し低いけれど、レントゲン、エコーに何も映らなかったこと、この頃も杏は上記のような偏食?で食べないと相談もしていたのもあり、その時の担当の先生は、

低血糖は、膵炎とか膵臓の腫瘍とか飢餓で下がるんだけど、エコーやレントゲンには何も写っていないし、他の数値は問題ない、ご飯食べてないと言ってたから、そのせいもあるかな。また来年検査しましょう。】

といった内容で、これでまた1年大丈夫だ!と思ったことを覚えています。

 

そこから偏食、過食をしながら、春、夏…と来て…。

思い返しておかしかったんだ、あれは。

歳でもない、暑さのせいでもない、と思ったことがあります。

 

この夏のお散歩、なるべく早朝にしたり夜にしても日本の夏、暑かった!

ハァハァしていたし、歩き方もポテポテとゆっくり。リードのテンションもかからない。

この辺は、歳なんだな、暑いもんな、と思ってました。

そんな中でも相変わらずの過食と拒食を繰り返し、トッピングでなんとか食べてもらったり。

 

そして杏は超いたずらっこで、今も調子良いとやりますが、リモコンを奪って、オヤツとトレードしようとするのだけれど、それをしなくなって、寝ることが多くなった。

散歩も、オシッコ、うんちしたら、Uターンなんて日も出てきた。

ここでも、歳なんだなー、と思ってた。

 

8/27 通っている病院のトリミングの日。

数日前から左太ももあたりを舐めて、毛が抜けて赤くなっていたので、トリミングついでに診察してもらう。

いつもの担当の先生はお休みで、違う先生に診察してもらう。

結果、マラセチアというカビが見つかりましたということで、薬用シャンプーと、マラセチアのシャンプーを購入して帰宅。

 

8/28 娘の誕生日でケーキを食べる。いつもなら、

「ワタシには!」

と言わんばかりの熱視線で我々に訴え、床へのおこぼれ(主に子どもの)を待ち構える、位のことをしていた杏。

それがなかった。

ケーキを食べている時も寝てた…。

私は

(あれ、杏こないね。まぁ、チョコレートケーキだし、あげられないからいいけど〜)

なんて思っていた…。

 

そして変わらずの過食と拒食、息切れ、良く寝てる、散歩の距離はどんどん短くなっていく。

 

そして

9/4。前庭疾患。

たまたま、元院長先生が診てくれた。

念の為の血液検査で血糖値が72。

他は大丈夫。血糖値がちょーーっと低いことを気にしてくれ、インスリン値の検査もさせて下さいと。

この時点でインスリノーマを疑われる。

 

9/7 インスリン値の検査結果が出て、ほぼ、インスリノーマとみて間違いないと言われる。

この日の血糖値45。杏は歩けなかった。

 

9/10 10時〜の予約でCT &手術。

前日22時のご飯を最後に絶食。

ステロイドの薬はどうすべきか前日夕方に病院へ電話で伺う。先生と直接話したわけではなく、受付の人を経由。

ステロイドは朝病院で与えることもできるから、無理しなくてもいいよとのこと。

 

9/10朝8時前。杏がフラフラと私のところへ。伏せの姿勢になり、今日手術だなぁ、と思いつつ、身体を撫でていたら、突然の全身痙攣発作。

背中を反らせ、脚をピーンと伸ばし、黒目が上に。

慌てて、病院に電話。朝10時の予約だったけれど、朝イチ9時に駆け込む。

そこから手術。

CTにはインスリノーマは写らず、試験開腹をして2-3ミリのモノを見つけて取ってもらった。

 

そして今に至る。

気付きたかったチャンスはあったんだろう。今思えば、エプリス後の身体検査の低血糖を疑えば良かったのか。

夏の息切れ、散歩の短さを歳だから、夏だからと軽視したのか。

イタズラをしなくなって、ケーキに執着しなくなった時に絶対おかしいと思えば良かったのか。

 

この辺を私個人的には怪しかった、気付きたかったポイントと思っているけれど、

夫には、気付けなかったよ、それは。

と。

先生には、元々レアな疾患だから…

と。

 

もし、こんな症状…こんな症状から検索をしても、インスリノーマには辿り着けないと思う。

実際、ネットなどで検索しても全く違う病名がズラーーーーーっと出てきて、インスリノーマには辿れなかった。

犬用の家庭向けの本には、手持ちの本ではまず、載っていなかった。

愛玩動物飼養管理士1級の教本にも載ってなかった。(フェレットには少し載ってた)

 

と、まぁ過去を悔やんでも今も未来も変わらないので、過去にも執着せず、未来の時間軸を持たない、今を生きている杏と共に穏やかな、特別な日常を過ごしていきたい。

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この寝顔を守りたい。